思いつくまま

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In memory of a high school friend

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5月1日の晩。
高校時代の友人が2年前に亡くなっていたことをインターネットの検索結果で知った。

アーティストの若林砂絵子さん。4月の終わり頃、新聞の展覧会紹介の記事に彼女の名前を見つけ、場所を調べてGW中に見に行ってみようと思っていたのだった。自分の目を疑った。同姓同名だと思った。そう信じたかったが、残念ながらそうではなかった。

私の高校は1年の終わりにクラス替えがあった。1年の時に一緒だったのか、残りの2年間一緒だったのか記憶が定かではないが、短くした髪をジェルでツンツンに固めていたので、ウニちゃんと呼んでいた。

当時私はJagataraという日本のファンクロックバンドが大好きで、インクスティック芝浦とかにせっせとライブを見に通っていた。そのうち他の誰かにも教えたくなって、ウニちゃんに隠し撮りしたカセットテープを貸してあげた。ものすごく気に入ってくれて、どれだけJagataraの音を気に入ったか、こうしてめぐりあったことにどれほど感謝しているかをA4のレポート用紙にびっしりと綴った手紙と共に返してくれた。すごくうれしかった。あの手紙はどこにあるのだろう・・・。まだどこかにあるはずだ。

渋谷のクラブクアトロにふたりで観に行って(あの包みボタンの制服のまま・・・?)、踊り狂ってふたりとも汗びっしょり。終演後の彼女の笑顔は今でも鮮やかに思い出すことができる。

もうひとつはっきり覚えているのが、1996年頃、銀座で行われた彼女の個展を見に行った時のこと。個展をやるのでよかったら見にきてね、と添え書きされたハガキをもらい、当時仕事でお世話していたエジプト系イギリス人のご夫婦を誘って見に行った。彼らの感想を日本語に直して伝えたら、ほっとしたような、はにかんだような笑顔を見せた。

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5月15日午後、練馬区立美術館に「PLATFORM 2010 寺田真由美-不在の部屋/若林砂絵子-平面の空間」を見に行った。左側が彼女の油彩画が展示された部屋。全部で13点。一枚一枚、じっくりと時間をかけて見た。どうしてこの色を選んだのだろう?ここはさぞ激しく筆を動かしたんだろうな、この色素敵だな・・・そんなことを考えながら見た。展覧会のカタログによると、彼女は自分の作品について説明的な文章をほとんど残していないという。この絵はどんな気持ちの時に描いたのだろう、この絵で何を伝えたかったのだろう、13点の絵を行ったり来たりしながら思いをめぐらせた。

部屋の一番奥に並んだ3枚が特に好きだった。芸術を語ることばを持っていないけれど、ただ、「いい、好きだ」と思った。その3枚から離れられなくなって、結局閉館時間ギリギリまでそこにいた。

練馬駅で大江戸線に向かって歩いている時、思った。「ウニちゃん、ちょっと遠かったけど、見にきて本当によかったよ。特に最後の3枚がすごく好きだった。うまく説明できないけどさ・・・。」

そして思った。直接言えたらよかったのに、と。

ウニちゃん・・・May your soul rest in peace up there.
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by jewelled-apple | 2010-06-08 21:02 | つれづれ